ドイツで最大のサフラン栽培地がブランデンブルク州の南端、ルーランド近くのリプサにあることをご存じですか?実は、ドイツにもサフラン栽培の拠点があり、現在シーズンを迎えて収穫が本格化しています。
サフランは世界で最も高価な香辛料として知られており、その価値は純金と同等とも言われるほど。なぜこんなに高いのかというと、それはひとえに収穫方法にあります。機械化できず、すべてが手作業だからです。
サフランの花は秋の短い期間にのみ咲き、赤い雌しべを一つ一つ手で摘み取る必要があります。1キロのサフランを得るには、実に15万本もの花から雌しべを摘む必要があるのです。この気の遠くなるような作業を、リプサの栽培者たちは今も変わらぬ手仕事で行っています。
ベルリンに住んでいると、こうした手工業的な農業がドイツの片隅で営まれていることはなかなか実感できません。しかし、ドイツ国内でこのような高級香辛料が生産されているという事実は、地元農業の奥深さを物語っています。機械化の時代に、あえて伝統的な手作業にこだわる栽培者たちの姿は、本当の価値とは何かを教えてくれるようです。